げんしけんを振り返る~1回目
自分の好きなマンガのひとつに「げんしけん」があります。
結構有名なマンガなので、知っている人も多いでしょうが、一応軽く紹介を。
単純に言うと、椎応大学という架空の大学にある現代視覚文化研究会(現視研)というオタクサークルを舞台にし、人間関係の紆余曲折を描いたマンガ、です。
キャンパスのデザイン、東京都心から離れている東京都の大学という設定、そして笹原・荻上の初デート先である動物公園がモノレールですぐという設定、どう考えても中央大学にしか見えないので、最初は「ああ、作者は中央大学の漫研とかの出身なんだな」と勝手に思ったものでした。
実際は筑波大学で、しかも漫研的なのにも入っていたけどすぐ行かなくなったらしいので、あくまで設定ということのようですね。
まあ、しかし、そんなことは、この際、細かい設定など、どうでもいいのですよ。
この作品が熱いのは、斑目氏です。間違いない。
2次元にしか興味のなかった心に入ってきた恋情。
でも、相手はただでさえ高嶺の花。
心の中の葛藤、消極的で諦めようとしながらも、僅かな期待から大学の近くに残ってしまう・・・。
「できれば別の惑星の人であって欲しかった」「何もしないうちに手遅れになって、そして"安心できる"」なんて、もう・・・。
高嶺の花に憧れた男の悲哀ですよね。
自分は同じ環境になったことは無い(高嶺の花を本気で好きになったことがない)ですが、自分の身の丈に合わない相手に憧れつつも、無理だとわかっているというのがどれほどツライかは、読んでいて刺さってきます。
げんしけんの主人公は、一応笹原らしいのですが、いやもう
どう考えても主人公は斑目さんですよね
実際、当時斑目氏は影の主人公と言われてましたっけ。
そんな秘めた恋心を徹底的に隠しながら咲ちゃんと接する斑目氏を、周りも気づいているわけで。卒業前のコスプレ写真をリークしようとする大野さんが、コスプレ写真をぶちまけた時に、写真を見ないように上を見上げながら、「ははっ」と思う・・・。
泣けるじゃないですか
こうして最高の終わり方をしたわけです。
なので、二代目が始まった時には、こう思いました。
「いや、初代で最高の終わり方をしたのに。こういうのが典型的な蛇足だよな!」と。
しかし、昨年の二代目が終わる頃には、こう思っていました。
「お願いします。もう少し続いてください。」と。
木尾先生の人間関係の描写が秀逸すぎるのが悪いのです。
そうです。
だから、こんなにハマるのです。
いきなり、どうしてこんなに古い作品を持ち出したのかって?
そんなの、ひさしぶりに読んで、また熱くなっちゃったからに決まってんじゃん!
は~何度読んでも面白い。
これからちょっとずつレビューするかもです。