韓国の新聞について~発行部数などを見てみる~
どうも、ナルダルです。
最近全く記事を書いてなかったのですが、たまには更新しないと、ということで書いてみます。
今日は韓国の新聞について。
なんで、こんなことを書くの?ってとこですが、
最近ヤフートピックスでよく韓国系新聞記事の転載をよく見るからです。
でも、韓国の新聞について知ってますか?と聞かれたら、
名前を聞いたことがあります
としかいいようがない程度の知識しかありません。
そこで、ニュースを見る時の簡単な判断基準を得るために調べてみました。
1.発行部数
発行部数 | ||||
新聞名 | ジャンル |
発行部数 (万部) |
比率 | |
発行部数比 | 世帯数比 | |||
朝鮮日報 | 保守 | 126.7 | 29% | 7% |
中央日報 | 保守 | 75 | 17% | 4% |
東亜日報 | 保守 | 75.1 | 17% | 4% |
毎日経済 | 経済 | 55.2 | 13% | 3% |
韓国経済 | 経済 | 35.2 | 8% | 2% |
農民新聞 | 27.8 | 6% | 1% | |
ハンギョレ新聞 | 進歩 | 20 | 5% | 1% |
京郷新聞 | 進歩 | 16.6 | 4% | 1% |
小計 | 431.6 | 22% | ||
2015年世帯数(万世帯) | 1,911 |
韓国の主要な新聞の発行部数です。
2016年の情報しか上手く手に入れられなかったので、2016年のみですが。
韓国では「朝鮮日報」「中央日報」「東亜日報」の3社が3大新聞と言われるようです。
実際、上の表を見ても、3社全体で270万部を超えており、他の新聞社を圧倒してます。
実際の世論形成にも相応の影響力を持っていると考えてよさそうです。
一方で、ニュースサイトなんかで時々見る気のする「ハンギョレ新聞」。
名前が韓国っぽいから印象に残りやすいだけかもしれませんが、意外と発行部数は20万部程度。
韓国の世帯数が1200万近くであることを考えれば、1%ちょっとしか読んでいない新聞ということです。ぶっちゃけマイナー紙です。
発行部数が全てではありませんが、韓国の人が主に何を読んでいるのかは知っておいて良さそうです。
2.保守?進歩?
日本で新聞を読む場合、ある程度知識のある人は各新聞の思想的な傾向を頭に入れて読むことになります。
例えば、「読売は最大紙で保守系」とか「朝日は左派系」というイメージがあり、「読売だから政権寄りだね」とか「朝日だから政権批判的な視点だな」と考えながら読みます。
そうやって読むことで、それぞれの主張や考えをうのみにすることなく、一方でそういった視点もあるのか、という読み方ができると思われます。
さて、そこで韓国の新聞にも思想の傾向はあるのか。
結論から言えば、思想の傾向はあります。
というより、無い方がおかしいでしょう。
上記の表にも書きましたが、韓国の新聞にも概ね「保守」と「進歩」という傾向があります。
ただ、日本では保守の「読売」と左派の「朝日」「毎日」がかなり部数で競っているのとは対照的な印象です。
韓国の3大紙である「朝鮮日報」「中央日報」「東亜日報」はいずれも保守、とされています。
一方、進歩系と「ハンギョレ新聞」や「京郷新聞」など。
単純に部数で比較すると保守-270万部、進歩-40万部と大きな開きがあります。
現在の文在演大統領の所属する与党「共に民主党」は進歩系とされているので、「ハンギョレ新聞」の論調が近いということになるのでしょうか。
ただ、ハンギョレ新聞は「株主が国民2万人」という面白い特徴を持っています。
政府や大手企業などの影響を受けない新聞社ということになりますので、案外韓国内のことを素直に書いている可能性もあるのかなとも思います。
一方、朴槿恵前大統領や李明博元大統領なんかは今の自由韓国党で保守系とされていますので、3大紙が近いということになりそうです。
そうなると、3大紙が文大統領に批判的なコメントをするのはある意味当然ということになります。
3.韓国の新聞の転載記事をどう見るか
先に書いたように韓国の新聞にも思想的な傾向があります。
当然、時の政権(今は文在演政権)との距離感にも違いがありますので、それも考えておく必要があると思います。
とはいえ、結局発行部数が全てではないし、そもそも韓国では日本ほど紙の新聞の普及度が低いことを考えると、新聞以外が世論に与える影響も大きいのだと思われます。
ただ、こうして発行部数などを具体的に把握すれば、例えばハンギョレ新聞に過激な反日記事が載ったとしても、実は20万部しか発行していない新聞社であることを考えれば、「ああ、なるほど。過激なことを書いて注目を得ようとしてるんだな。」くらいにしか感じないのではないでしょうか?
自分も今までは全部の転載記事を良くも悪くも平等に見てましたが、これからは多少見方が変わりそうです。